危険運転致死傷罪は、高知通運のトラック運転手が恒常的な飲酒運転により、東名高速で幼い姉妹を焼死させるという痛ましい事故により、社会的な飲酒運転撲滅の機運が高まり改定された刑法に新たに加わった犯罪名です。
従来だと、業務上過失致傷罪しかありませんでしたが、業務上過失致傷罪は、5年以下の懲役もしくは禁固、罰金50万円以下ですが、この危険運転致死傷罪は、15年以下の懲役です。また、致死の場合には、1年以上の有期懲役となっており、非常に重い罪です。
飲酒運転は、マナー以前の問題です。
危険運転致死傷罪と従来の業務上過失致傷罪の考え方の違いは、危険運転致死傷罪は、犯罪を犯す故意を認めていることです。飲酒運転や危険運転を犯すことは、故意に人を致傷しようとしていると考えていることが、従来の業務上過失致傷罪が過失すなわち、不注意であるとしているのとの大きな違いです。故意であるということは、暴力で相手にケガをさせ、死亡させるのと同じ重大な犯罪であると考えているということです。
ところで、残念なことに、この危険運転致死傷罪が創設されるきっかけとなった、同じ高知通運は、その後も役員が飲酒運転で捕まり、今度は、子会社の社長が、飲酒運転で摘発されていたようです。三度目も起こるともはや、この会社の社会的地位は回復のしようがありません。
飲酒運転に関しては、もうひとつ、大阪で、酒に酔って車を運転中に対向車4台に衝突して7人に重軽傷を負わせ、車を乗り捨てて逃走、事故翌日に出頭して業務上過失致傷容疑などで逮捕された男を、悪質な飲酒運転だったとして、大阪地検がこの危険運転致死傷罪などの罪で起訴していたようです。過失から故意になったということで罪の大きさはまるで違ってきます。
飲酒運転自体が道路交通法違反で犯罪です。乗るなら飲むな、飲むなら乗るなは、絶対に守りたい最低限の人としてのマナーでしょう。
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